お盆のQ,A
お盆は地域や家庭によって色々です。そこに正解、不正解はありません。「ご先祖様を気持ちよく迎えたい」この想いで積み重ねられた伝統を守ることが大切です。しかし、時代の変化のなかで、形や意味合いがわからなくなってしまったということもあるでしょう。そんな「お盆、わかりません」に答えます。
真言宗豊山派 光明第223号より引用
Q1 お盆に何をすればいいかわかりません
お盆のかたちは色々ですが大まかな流れは次のようになります。
①自宅に盆棚(精霊棚)などの設えをする。
②お墓や玄関前で迎え火を焚いたり、提灯を灯したりして、ご先祖様の霊をお迎えする。
③盆棚にお食事やお供え物をあげてご接待する。
④お寺や自宅などで僧侶にお盆のお経をあげてもらう。
⑤お墓や玄関前で送り火を焚くなどして、ご先祖様の霊をお送りする。
Q2 子供にお盆って何?と聞かれました。どう答えていいかわかりません
「ご先祖様の霊がおうちに帰ってくる日だから、お迎えの準備をしようね」と答えてはどうでしょう。
お盆の語源といわれている『盂蘭盆経(うらぼんきょう)』には次のようなことが書かれています。 ある時お釈迦様の弟子の目連さんは、亡き母が餓鬼の世界で苦しんでいることを知りました。お釈迦様に相談すると、多くの僧が夏の修行を終えた7月15日に心からの供養をしなさいと教えられます。目連さんはこれを実践して、その功徳により亡き母を救うことができました。このお経と日本の祖霊信仰などが混ざり合って今のような「先祖の霊をお迎えして供養する期間」となったといわれています。
Q3 火を焚くのが禁止の住宅なので迎え火のやり方がわかりません
火を使わないでお迎えをする工夫をしてみましょう。
迎え火の灯りは亡くなった方が帰ってくるための目印です。電気の提灯をつけたり、玄関の照明をつけるなど、目印となる灯りを用意しましょう。
Q4 盆棚(精霊棚)の作り方がわかりません
妙圓寺の精霊棚です。参考にしてください
盆棚はご先祖様の滞在場所です。仏壇の中をお盆仕様にすることもあるようですが、出来れば小机などを用意して盆棚を作ります。お位牌を仏壇から移し、お飾りはスーパーなどで売っているお盆セットなどを利用してもいいと思います。
Q5 何を供えればいいかわかりません
供物は亡くなった人が好きだったものや、団子、果物、そうめんなどを供えます。
これだけでもかまいませんが、ちょっと手をかけて「みずのこ」を供えるのもおすすめです。
※ みずのこ
(材料)
きゅうり、なす、米(この地方では、ゆうごうを使います)
① きゅうり、なす、ゆうごう を賽の目に切ります
② 生のお米を水で洗います(この地方ではお米の代わりに「ゆうごう」を使います)
③ ①と②を混ぜ合わせ、お皿やハスの葉の上に盛り付けお供えします。
お盆は地域により色々です。詳しくは菩提寺におたずねください。